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マレーネ・ディートリッヒの「モロッコ」 [Films]

中学の時に、近所に小さなシネマがあり
そこは 趣味に走ったような映画ばかりが上映されていて
結構、暇な時には見に行った。

ジェームズ・ディーンの「理由なき反抗」と「エデンの東」の二本立てとか、
オードリー・ヘプバーンの「戦争と平和」とか
ヴィヴィアン・リーの「哀愁」とか
マーロン・ブランドーの「ゴッドファザー」とか
「禁じられた遊び」「マルセリーノ」など切ないフランス、スペイン、イタリア系の映画とか。

クラシックな映画で、オツなのが多く、かなり印象深かった。

そういう上映群の中で
映画の内容自体は単純なんだけど
「うわ~すごぉお~」と映像に強烈な印象を受けたのは
マレーネ・ディートリッヒの「モロッコ」だった。

「女性」という、一般的なくくりから逸脱したような
あのけだるい、怪しげで、魅力的なマレーネが 中学生には強烈だった。
なにせ、迫力ある美人なのだ。
「綺麗だわ~」じゃなく、「すごっ[目]」っと目を見張るような、強烈さ。

目力と、美貌と、雰囲気と、スタイル。声。

マレーネを眺めるための映画だな~と純粋に彼女だけを目で追いかけた記憶がある。
男優の印象が、全く残らず。
遊び人で結構イケテル男、という感覚は残るのだけど
マレーネが映画全部を食ってるので、「ええ!あの人ゲーリー・クーパーさんだったんだ!」
と後でパンフレット見てびっくりした記憶がある。

男優の顔の印象が、まるでなかったのだ。
マレーネ、インパクトすごすぎる。

最初の男装の麗人で、歌いながら、あのなんともいえない目(流し目じゃなくて
伏せ目?)と、けだる~気な雰囲気と、葉巻だかタバコだかをやるときの
ひょえ~っ・・・て 普通の女性像からだんだん、遠ざかっていく カッコよさ。

ドレスを着ても、綺麗なのだ。
何を着ても、イメージ変えても カッコいい。

映画の内容は、どうでもよくなった。
だって、内容は普通の恋愛物というか・・・
けど、ここかしこに、切なさがあった。
マレーネのクールな表情と思いつめた表情が交互に現れる。
直接気持ちを語らない男。でも、彼女を思う。
惹かれてるのに、別れようとし、別れそうなのに、別れがたい。
つまり、運命ですね。
こういう映画は嫌いじゃない。
運命の伴侶が自分にいるなら、なおさら「この人だ」と賭けるマレーネの気持ちがわかる。

そして最高なのは、映像美なのだ。
この映画に惚れる点は。
最後の情熱的な部分が良かったね。
けだるい、理性的で熱くならないマレーネさんが
一大決心して、その場で何も持ってないのに
遠方に遠征する彼を追いかけるのだ。ひょ~女前。

くつを、ぱっ、ぱっ、と脱いで、馬だか、ロバだか忘れたけど
それの手綱をひっぱりながら、砂漠を歩いて行く所で終わるんだけど・・・

は~いいもの見せてもらった。
中学生には、刺激強いよ。
かっこいい女性だな~

若いときに見た映像というのは、インパクトあるのか、
あれから何回か「モロッコ」を観る機会があったけど、初回が一番良かった。




画像乗せたいけど、やめといた。
でも楽天にこんなのがあったよ。なんて便利なんだ。
家の本棚から写真集探すより楽~



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